今年6月に行なわれた奈良市議会の議長選挙をめぐり、前議長から「金品の授受とひきかえに、白票を投じてほしい」等とする買収工作を受けていたことが当該議員から明らかにされ、前議長がこのやりとりを録音したテープの声は自分の声だと認めたことも報道された。
こうした経過を受け、9月2日、議会開会直前に前議長から議員辞職願が提出され、本会議でわが党も賛成し全会一致で承認した。この事件については、当該委員が告発状を提出する意向を明らかにしている。
奈良市議会の議長・副議長選挙については、従前から水面下での動きが多く、不透明さが指摘されていたが、今回の議長選挙に際し、わが党議員団が「議会改革」の一点で民主党議員団、政友会、3名の無所属議員の間で合意書を交わして議長選挙で協力し、「議会制度検討特別委員会」を立ち上げ、いよいよこれから改革に着手しようというところに来ている。今回明らかにされた事件は、こうした改革の動きのなかで起きてきたものだと考える。
また、マスコミ報道では、他の議員も「欲しいものをやるから白票を投じてほしい」と工作を受けたと話していることや、現実に投票の結果、白票が1票でたこと、現議長と独自候補を立てた公明党候補に票が2分されたことなど不可解な点があったことも事実である。
わが党は本日、議長に対し、調査のための特別委員会を設置し、議会として全容解明に取り組むことを求めた。今後、議会の自浄作用を発揮し、疑惑解明と議長選挙を含む議会改革にいっそう奮闘する決意を表明するものである。
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