市民の不安と不信を抱かせ地域の分断を招く行政運営を猛省し地方自治の本旨並びに公務労働の基本に立ち返ることを仲川元庸市長等に求める問責決議案への討論
北村
日本共産党奈良市会議員団を代表して、ただいま議題とされています問責決議案への討論を行います。
問責決議案は、タイトルにあるように、仲川市長等に対し、市民の不安と不信を抱かせ地域の分断を招く行政運営を猛省し、地方自治の本旨並びに公務労働の基本に立ち返ることを強く求めるものとなっています。
中でも、この間、議会に設置された「行財政改革及び公共施設等検討特別委員会」へ付託が相次いだ、市民の共有財産である公共施設の統合・再編に伴う、市民から提出された請願書やその審査にかかわる事項を列挙。その結論として、請願に共通する点は当事者である市民への合意形成なき新たな行財政改革計画の施策の推進にあることは間違いない、としています。
わが党は、これまでから学校統廃合や市立幼保施設の全廃・民営化計画などに対して、当事者の方々の声を市に届けるとともに、議会で一貫してとりあげ、公共の役割・責務をめぐって市の姿勢を追及してきました。4期目仲川市政のもとで、とりわけ公共施設の縮小・再編、統廃合などの動きが相次ぎ表面化、また政策決定の仕方や政策推進のプロセスに関して、市長のトップダウンが目立ち、肝心の主権者である市民の思いや意見が反映されない、政策の決定や推進、総括や検証に市民参加がない、自治体職員のアイデアや意見も生かされず、自治体としての機能が十分に発揮されなくなっていることを指摘してきました。
市長等の強引な政治手法、とくに異を唱える声に一切耳を貸そうとしないことに対して、市民からも反発や批判が高まり、様々な案件で、市民から計画への反対や見直しを求める請願が頻発する状況となりました。こうした動きの大もとに、市の「行財政改革」の方針や計画があることが浮かび上がり、それが議会全体の認識に押し上がってくるなかで「行財政改革及び公共施設等検討特別委員会」が設置され、今日に至っています。
わが党は、毎年3月定例会(いわゆる予算議会)で、市の提案する新年度一般会計当初予算案が、市民に一歩でも役立つ予算となるよう、党市議団として議案提案権を活用し「予算組み替え」を提案してきています。そのなかで、令和6年度当初予算、令和7年度当初予算と相次いで、市の予算原案「否決」という事態となり、また令和5年度一般会計決算も、公民館大幅削減の動きをはじめ、強引な行政運営に対し、議会が全体として問題意識を深め、「決算不認定」となりました。「決算不認定」は奈良市議会では初めてのことです。
公民館の廃止・削減(地域ふれあい会館化)や市総合福祉センター本館閉鎖の表面化した動きは、最終的に、市長が白紙撤回を決断するに至りましたが、そうした局面の変化をきりひらいた何よりの原動力は、当事者・市民が声をあげ一貫したとりくみを進めたこと、そして道理ある市民の世論・運動が大きく広がったことにあります。
現在、大きな争点となっている、鼓阪小学校・佐保小学校の統廃合計画も、1年前の3月定例会において、統廃合を強引に進めようとする市の姿勢に対し、それまではわが党だけだったのが、初めて他の会派・議員からも厳しい批判が出されました。
その後の請願審査をつうじて、地域住民や両小学校保護者間に分断などが生じている根本に、当事者の声や合意形成を十分に行わないまま強引に計画を推進する市や教育委員会の姿勢があることや、鼓阪小などを活かした「地区活性化案」に対する、奈良市の非常に無責任な対応があったことが浮き彫りとなり、党派を超えた認識になったのはきわめて重要です。
こうした変化をつくりだしたのも、計画の問題点をいち早くから指摘し、声をあげ続けた地域住民の存在があったこと、そして何よりも、当事者である鼓阪小保護者や児童が勇気をもって立ち上がり、声をあげたことにあります。この道理ある声に、行政も議会も様々思惑をからめることなく、ストレートに真剣に向き合い、行動に移すかどうかが厳しく問われていることを強調するものです。
さいごに指摘しなければならないのは、トップダウン行政の弊害として、市職員からのトップへの信頼失墜が広がっていること、中途退職も目立つようになり、市役所組織が壊れてきているのではないか。この点を率直に懸念していることも述べざるを得ません。
「住民の福祉増進」という地方自治体の責務に立って、暮らしや平和、地方自治を守る市政へと引き続き力をつくす決意を述べ、党市議団を代表し、問責決議案への賛成討論とします。 |