2015年1月8日
奈良市長 仲川げん 様
日本共産党奈良市会議員団
奈良市の来年度の予算編成にあたり、さる11月27日に28項目の重点要望を提出させていただきました。今回、これにつづいて市民生活に関するさらに具体的な要望や、まちづくりについて、第2次要望として提出します。市として市民生活をまもる積極的な立場から、その実現に努めていただくよう要望します。(重点要望と重複するものも含まれています)回答は、重点要望も含め文書にてお願いします。
記
第1長引く不況のもと、いのちと暮らしをまもり、市民生活の安定をはかることを求めます。
(市民生活に関すること)
1.滞納税、滞納債権については一方的な徴収強化でなくきめ細やかな対応をすること。
2.市民税の延滞金にも免除制度をつくること
(保育・学童保育)
3.保育料の引き上げは中止し、保育料減免制度について広く知らせること。
4.認可保育所の新設により待機児童を解消すること。認定こども園は拡大せず、いまある奈良市のこども園の保育を全面的に総括すること。また「幼保再編計画」を見直し、園の実態、地域性などに即して、幼稚園や保育園、認定こども園の整備計画をあらためて策定しなおすこと。奈良市立幼稚園における園児募集停止、休園および閉園の基準に関する要綱を撤回すること。
5.これまで奈良市が培ってきた児童福祉法に基づく公的保育制度を守るよう取り組むこと。
6. 公立および市の認可保育所については、現行の児童福祉法の最低基準を守ること。認定こども園についても、現行の認可保育所・幼稚園の基準を下回らないものとすること。
7. 認定こども園制度は、現行の認可保育所・幼稚園の基準を下回らないものとし、公立および市の認可保育所については、現行の児童福祉法の最低基準を守ること。
8.老朽化した保育所の施設・設備の更新をおこない、早期の耐震化や大規模改修の対象となっている園の具体化、実施をおこなうこと。
9.正規保育士の採用を増やすとともに臨時保育士の給与格差の是正など労働条件を抜本的に改善すること。
10.全園に栄養士、保健士(又は看護士)、事務職員を配置すること。
11.民間保育所の運営実態をよく調査し、公私の格差を解消するため、運営費補助、人件費への助成を大幅に増額すること。また、認可外保育所についても助成を行うこと。
12.保育所給食は今後も民間委託をおこなわないこと。また、給食の内容を安全なものにし、地産地消に努めること。
13.公立保育所の民営化・指定管理はおこなわないこと。
14.保育所に対する初年度調度費補助金を削減しないよう国に要望するとともに、市の補助金を元に戻すこと。
15.学童保育の指導員は、正規職員とすること。少なくとも嘱託職員指導員を大幅に増員すること。また指導員の研修を充実させるとともに、賃金アップ、退職金制度など、待遇の改善をおこなうこと。
16.学童保育の開所・閉所時間の延長にあたり、児童の安全対策を講じること。
17.学童保育の警報時・緊急時に、保護者、保育課、市教委が連携して緊急の対応がはかれるよう体制の整備をすすめること。
18.子どもの貧困化など実態調査を行い、子育て支援策を講じること。
19. 病児・病後児保育を利用しやすい制度として拡充を行なうこと。
20. 「幼保再編計画」は、関係者や住民の合意なしにすすめないこと。
(障がい者・児対策)
21.市独自に障害者自立支援制度の自己負担軽減策を図ること。また、施設への支援も行うこと。
22.リフト付きタクシーを市の施策としてふやすとともに、バスについては道路の整備をおこない低床バスの導入など、路線を増やすこと。また、福祉タクシーの対象者を3級療養手帳Bまで広げ精神障害者も対象とすること。
23.障がい者が利用しやすいよう市営住宅のバリアフリー化をすすめること。障がい者用の特定目的住宅をすること。また、重度障害者用のケア付住宅をつくること。
24.養護学校における「中等部以上の放課後、長期休業」時の子どもの居場所を確保すること。
25.精神も含む障がい者・児の医療費窓口負担をなくすこと。
(高齢者対策)
26.待機者が増えている特別養護老人ホーム等、入所施設の基盤整備を早急にはかること。また、待機者解消計画を作成し、公表して早急な改善をすすめること。
27.高齢者の住宅確保のため、単身入居ができる市営住宅を増やすと共に民間住宅の借り上げなど、市が積極的な施策を講じること。
28.在宅老人緊急通報システムの負担はすべて無料にすること。
29.老春手帳優遇措置事業は抜本的に見直すこと。(せめてバス乗継時の負担はなくし、風呂は現行のまま継続する)
30.介護保険非該当者への家事援助サービスは通院の付添い(待ち時間も含め)なども含め、実態に即して運用させること。
31.後期高齢者医療制度の廃止を国に働きかけるとともに、保険料を引き上げないよう広域連合に申し入れるなどの対応をすること。短期保険証は発行しないこと。とくに1ヶ月の短期保険証は即時やめること。
32.孤独死、孤立死対策を講じること。
(低所得者対策)
35.以下のことを国に対し是正を要望すること 。
生活保護制度について
- 保護基準の引き下げはおこなわないこと。
- 夏季加算の早期創設を求め、冬期加算とともに金額も実情にみあった支給額にすること。
- 老齢加算を復活すること。
- 医療券方式を改め、医療証の発行をおこなうこと。
36.奈良市においては、
- 生活保護法に基づき申請は無条件に受け付け、法に従って14日以内に決定すること。
- 通院に必要な医療移送費は無条件に支払うこと。また医療移送費の説明については、保護受給説明パンフレットなどで告知することはもとより、繰り返し保護制度利用者に周知をはかること
- 保護課の正規職員を増やすこと。
- 夏期見舞金・冬期見舞金を復活させること。
- 葬儀費用等については、奈良市の実情にみあった助成をおこなうこと。
- 国の生活保護基準の引き下げによる影響を他の制度に連動させないこと。
- 扶養義務調査を保護の要件としないこと。
(保健・医療対策)
37.奈良市で24時間小児救急を実施すること。
38.子どもの医療費助成やひとり親家庭・障がい者の医療費助成は償還払いではなく、現物給付で行なうことと、一部負担金を廃止すること。子ども医療費は中学卒業まで、通院も無料にすること。
39.市立奈良病院で無料低額診療を実施すること
(国民健康保険制度)
40.保険証は、加入者全世帯に無条件で交付すること。
41.国民健康保険会計に、一般会計からの繰り入れをせめて中核市平均に引き上げ、国保料を引き下げること。
42.保険料について減免制度を充実させること。
43.特定健康診査の自己負担を無料にすること。また、検査項目の拡充など制度の改善を行なうこと。
44.国保法44条に基づく窓口一部負担金免除の制度の要綱については、内容を拡充し、少なくとも生活保護
基準の 1.5倍程度の収入の世帯に摘用すること。
(ひとり親家庭対策)
45.ひとり親家庭の福祉対策を拡充すること。
46.児童扶養手当の減額をやめ、二人目からの加算を増やすよう国に働きかけること。
(平和行政)
47.秘密保護法を廃止するよう国にもとめること。
48.自衛隊奈良基地祭の展示飛行および訓練の中止を申し入れること。また奈良市上空を自衛隊機の最低安全高度以下の高度での訓練空域から外すことを国に求めること。(自衛隊は年間を通じて奈良市上空で低空での訓練をおこなう申請を行い、国交省はそれを許可しています。H25)
49.自衛隊の来校、PRグッズの学校への持ち込み、子どもへの配布について心配、危惧する保護者や市民の声を学校や自衛隊に伝えること。また今後、行なわないこと。
50.原水爆禁止奈良市協議会への補助金を復活すること。
第2 市の街づくり計画を全面的に見直し、住民主体の街づくり計画で自然と歴史的景観を守り、世界遺産都市にふさわしく、環境と人にやさしい文化の香り高い奈良市を築くことを求めます。
(都市計画・景観・街づくり)
51.西大寺駅周辺の整備について、「南北の踏切り問題」の解決、自由通路の早期完成、南北地下道のバリアフリー化をすすめること。
52.あやめ池駅南側の整備計画を地元合意をすすめ作成すること。
53.あやめ池2号踏切の拡幅を行い、安全対策を講じること。
54.あやめ池疋田線の開通に伴う安全対策を講じること。(特に蛙股池付近)
54.JR平城山駅へのエレベーターの設置などバリアフリー化を関係者とも協議してすすめること。また近鉄あやめ池駅と関連通路のバリアフリー(エレベーター設置)を、近鉄に働きかけながら実施させるとともに、南側階段の安全対策を講じること。
55.元奈良工業高校跡地利用について、「公園として活用してほしい」など地元の要望に耳を傾け、県に働きかけること。
56.県立奈良病院の跡地利用については、地元の声をよく聞き住民の望む街づくりとなるよう県に働きかけること。
57.県が進める若草山へのモノレール、バス等移動支援設置計画に反対の意思を表明するとともに、自然や歴史的景観の保全をおこなうこと 。
58. 明治5大監獄(千葉、金沢、長崎、鹿児島、奈良)のなかで、唯一、全貌が完全な形で当初の姿が残っている奈良少年刑務所の赤レンガ造りの建造物の保全・活用に取り組むこと。また国に働きかけること。
(自然環境・農業問題)
59.直売所の設置や農産物価格保障制度創設をはじめ、市独自の農業振興を抜本的に強化すること。また耕作放棄地の活用をすすめること。
60.鳥獣被害対策を抜本的に強化すること。市が策定した防除計画に基づき、計画的な捕獲、被害予防など組織的に対策をすすめること。そのためにも、農林課など関係職員を増員すること。
(道路・交通)
61.リニア中央新幹線については採算性、自然環境や住民生活への影響等、あらゆる角度から検証を行なう こと。検証と住民合意のないままの誘致活動は中止すること。
62.生活道路を全面的に点検し、歩行者、車イスの通行困難場所の具体的整備を急ぐこと。また、県道についても、県への申し入れや協議を積極的におこない横断歩道部分の歩道と車道のフラット化と歩道整備をすすめること。
63.県立病院の建てかえに伴う、周辺道路の整備を急ぐこと。また、周辺住民に対し、十分な説明を尽くすこと。
64.道路の維持補修費を増額するとともに、担当職員も増やして改修要望にすべて対応できるようにすること。
65.近鉄平城駅付近の踏み切り、道路が狭く危険なため対策を講ずること。
66.点字ブロックの点検と補修整備を推進すること。
67.蛙股池にかかる「あやめ新橋」の耐震化工事を急ぐこと。
68.平城ニュータウン内の通称「赤道」(歩行者道)や高の原駅前バス停をおりて改札口までの道路の補修を計画的にすすめること。
69.路線バスの便数削減をやめさせるとともに、バス利用者の要望をよく聞き、バス停へのベンチの設置等の改善を行なうこと。
70.歩行者に支障のある電柱の移設を電力会社に働きかけること。
(河川・公園)
71.児童公園が不足している地域については計画的に新設すること。また既設公園の草刈や遊具の安全点検・整備をすすめること。
72.蛙股池の周辺整備を行うとともに、ポケット公園的な施設をつくること。
73.あやめ池、学園南地域に「近隣公園」を確保すること。
74.六条地域、四条大路地域に児童公園をつくること。
75.あやめ池地域に「ちびっこ広場」を設置すること。
76.河川の維持補修費を増額するとともに担当者も増やして改修要望にすべて対応できるようにすること。
77.河川の増水による浸水・冠水対策を講じること。
(公共施設)
78.競輪場をなくし、健全な跡地利用を含む西大寺周辺の総合的な整備計画を具体化し、関係機関に働きかけること。
79.グランドゴルフやゲートボールに、市民が身近に使える場所を、市民の声をよく聞いて整備すること。
80.東大寺転害門に隣接する町屋の整備活用・奈良女子大前の鍋屋観光案内所の活用旧交番の活用を地元住民の声をよく聞いてすすめること。
81.転害門前観光駐車場の利用料金を観光客や市民の利用しやすいよう見直すとともに、奈良町北地域の観光や地域振興のビジョンを地元住民の声を聞き練り上げ、その中にこの駐車場の活用も含めること。
82.旧最勝院跡(市指定文化財)の保存、活用を地域住民や市民の声をよく聞いてすすめること。
(住 宅)
83.母子や障害者・高齢者、また災害などで緊急に一時避難を要する場合など、特定目的の市営住宅を計画的に建設すること。
84.市営住宅の建てかえ計画を策定すること。
85.市営住宅の入居希望者の声をよく聞き、空き家の有効活用を行なうこと。
(消防・防災問題)
86.消防関係予算を増額し、消防力整備指針にもとづき人と整備の両面で消防力を強化すること。耐震力のある地下貯水槽の設置、飲料水の確保、水道管の耐震化、防災無線の強化など即応対策を一層促進させること。
87.H25台風18号により床上浸水、道路冠水・陥没など被害のあった地域の抜本的な改修計画をたてること。
88.危機管理課の体制強化をはかること。
89.大きな地震だけでなく局地的な大雨も想定した、人員や体制、装備などの防災対策を強化すること。
90.市民の協力をえて、井戸水の活用をはかること。
(ごみ問題)
91.市民負担増となる家庭ごみの有料化は行わないこと。
92.クリーンセンターの移転計画については、候補地住民の意見は特によく聞き推進すること。
93.大型ごみの電話申込みについて、電話がつながりにくいため改善すること。
94.高齢者世帯、障害者世帯などごみ出しが困難な世帯への「燃えるごみ」「その他プラスチック」の個別収集を行なうこと。
95.パッカー車が持ち帰らないごみについては、その理由を住民に説明すること。
96.事業系ごみの減量については、分別を徹底し、環境と減量にさらに取り組むこと。また一般家庭系ごみについても減量計画をさらに進めること
第3 教育予算を増やし、豊かな個性、確かな学力、健康な身体をつくる教育の実現を求めます。
97.「小中一貫教育」について、平成27年度(2015年度)からの全市展開は行なわず、充分な検証を行なうこと。
98.憲法改悪に反対し、違憲立法である特定秘密保護法の撤廃を国に求めるとともに、憲法で保障された「内心の自由」を保障し、学校現場への日の丸、君が代の押し付けをやめること。
99.「学校園規模適正化計画」について、「計画」を実施予定・協議中の地区においては、「住民合意の尊重」を徹底すること。また、あらたな計画は凍結すること。
100./strong>全国および市独自の一斉学力テストについて、市の平均回答率(平均点)の公表は今後やめること。学校別の結果公表はしないこと。現在行われている一斉テストは実施しないこと。
101.教職員の人事評価システムは中止すること。
102.学校長と幼稚園長の兼務をやめ、専任の幼稚園長を配置すること。やむえず、兼務になる園には少なくとも主任を配置すること。
103.公立幼稚園の正規教員空白世代(40歳代から50歳代前半)について、正規教員の採用を計画的にすすめること。
104.子どもたちに行きとどいた教育を保障するため、正規教員による30人以下学級の実現を国・県に働きかけること。市独自に実施している少人数学級について、小学校は全学年を30人以下に戻すこと
105.特別支援教育は、奈良市のこれまでの障害児教育の水準を低下させないこと。正規教員の拡充を県に求めると同時に、現場の実態にみあうように、支援員を抜本的に増員・拡充すること。「通級指導教室」をせめて中学校区ごとに設置し、送迎の保護者負担を軽減するよう取り組むこと。
106.特別支援教育に熱意をもち、専門性のある教員が安定的に教育にあたれるように異動のしくみ等を改善するとともに、自主的な研修を保障すること。
107.バス通学の定期代の保護者負担をなくすこと。
108.原発を推進する教育は行なわないこと。
109.学校給食調理員の民間委託はやめること。中学校でも、現在小学校でおこなっているような完全給食をすみやかに実施すること。その際、教員の負担軽減の条件整備を現場の声をよく聞いて行なうこと。学校給食で地場産の安全な食材を使った「地産地消」をいっそう推進すること。残留農薬や放射線量の測定・公表を行なうこと。
110.学校用務員は、民間委託による偽装請負を解消し、直接雇用とすること。
111.学校園の耐震化を前倒しして完了させ、避難所・防災拠点としての機能を急いで充実させること。また、学校・幼稚園の施設整備について危険箇所を早急に改善し、小学校トイレに「洋式トイレ」を増やすこと。
112.就学援助金の認定基準を大幅に引き上げ、利用しやすい制度に改善すること。そのためにも、国庫負担制度をもとに戻すよう、国に強く働きかけること。
113.公民館を無料にもどし、社会教育施設として充実させること。少なくとも減免の対象を拡充すること。
114.スクールサポート事業は引き続き行い、スクールカウンセラーはすべての小中高校に配置すること。
115.学校園の普通教室にクーラーを設置すること。また暑さ対策としてグリーンカーテン、ミストシャワーなどすすめること。
116.高校授業料無償化制度については復活させ、制度の前進へ、国に強く働きかけること。
東部地区の学校園に関する要望
(教職員の配置等、人的な問題について)
117.小学校の複式学級の解消にむけて、教員の市費講師を加配すること。(柳生小学校、月ヶ瀬小学校)
118.中学校の免許外教科担当を解消すること。(興東中学校)
119.部活動の指導者不足を解消すること。(興東中学校)
(施設・設備について)
120.汲み取り便槽に雨水がたまらないようにすること。(大柳生幼稚園)
121.プールの改修をおこなうこと。(柳生小学校、田原小学校)
122.体育館の改修をおこなうこと。(月ヶ瀬小学校、興東小学校)
123.教室、倉庫、トイレなどを改修すること。(興東小学校、興東中学校、月ヶ瀬中学校、田原小中学校)
(その他)
124.学校外敷地の草刈をしてください。(興東小学校、柳生中学校)
125.通学路を改修し、通学バス定期代の保護者負担をなくしてください。(月ヶ瀬中学校)
126.長期休業中の生徒の活動を保障するためにバスの運行を(無料)してください。(柳生小学校、田原小中学校)
第4 不正・腐敗・暴力を一掃し、市民が真に主人公となる清潔・公正で、無駄のない市政、市民参加の市政を求めます。
127.公務員の成績主義評価導入をやめ、職員のやる気をひき出し、住民に役に立つ市役所とするために一層努力すること。
128.奈良市として同和事業の終結宣言を出すこと。
129.公契約条例の制定を急ぐこと。
第5 その他
130.公用車の事故対策について具体的対策を取ること。とくに収集車の事故については、火災や人身事故など再発の防止対策に緊急に対策を講じること。
以上
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