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市議会報告
2014/3/21 更新
2014年3月議会報告
2014年3月議会が閉会しました。予算案に対して、日本共産党は、組み替え動議を提出し、議会最終日に反対討論を行いました。

・予算の組み替え動議は、北村たくや議員が行いました。
・反対討論については、日本共産党奈良市会議員団を代表して松岡かつひこ議員が行いました。

3月議会本会議 反対討論

2014年3月20日 松岡 克彦

私は、日本共産党奈良市会議員団を代表して、議題にされています議案のうち、
まず、議案第28号 平成26年度奈良市一般会計予算に対する「組み替え動議」に賛成します。
次に、議案第34号 平成26年度奈良市駐車場事業特別会計予算、
議案第38号 平成26年度奈良市後期高齢者医療特別会計予算
議案第40号 平成26年度奈良市水道事業会計予算
議案第41号 平成26年度奈良市都祁水道事業会計予算
議案第42号 平成26年度奈良市月ヶ瀬簡易水道事業会計予算
議案第43号 平成26年度奈良市下水道事業会計予算
議案第47号 奈良市一般職の職員の給与に関する条例及び奈良市一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する条例の一部改正について
議案第48号 奈良市職員の退職手当に関する条例の一部改正について
議案第50号 奈良市障害者の日常生活及び、社会生活を総合的に支援するための法律施行条例の一部改正について
議案第52号 奈良市立診療所設置条例の一部改正について
並びに、議案第53号 奈良市立診療所諸料金条例の一部改正について
及び、議案第60号 奈良市立高等学校及び幼稚園における授業料等に関する条例の一部を改正する等の条例について
以上12件の議案に反対します。
なお、議案第1号 平成25年度奈良市一般会計補正予算については、意見を付けて賛成し、残余の議案については賛成します。以下、理由を述べます。

 まず、議案第34号です。
 従前より指摘してまいりましたが、ホテル日航奈良の地下駐車場は、原因者のホテルが設置し経費も負担すべきものと考えます。

 次に、議案第38号についてですが、予算には、来年度保険料の引き上げが計画されています。年金の引き下げ、消費税増税・医療費の引き上げなど、高齢者をとりまく負担増が急増している下で、これ以上の高齢者の負担増を行うべきではありません。

 次に、議案第40号、41号、42号、43号についてですが、いづれも消費税増税を前提とした予算になっているために反対します。

次に、議案第47号についてです。
 この議案は、今後2年間にわたり、職員の給料を2%〜6%の範囲で減額し、一方で、消費税増税に伴い、臨時職員やパート職員の通勤手当の上限額を引き上げる内容です。臨時職員等の通勤手当引き上げは当然の措置であり賛成ですが、一方で職員給与の減額は10年にも及ぶことになり、反対です。市長就任以来の5年間だけでも減らした総額は31億円にも及び、職員一人当たりの平均年収は41万円も減らされてきました。国家公務員に準じ、震災復興の財源確保として行われてきた平均7.8%もの給与減額措置は今年度を持って終了するものであり、いったん元に戻し、今後の人事院勧告の内容も検討し、労働組合と協議して決めるべきだと考えます。

次に議案第48号についてです。
 この議案は早期退職の募集を現行50歳から45歳に引き下げようとするものです。給与と退職手当の減額が続けられているもとでこの制度が導入されると、勧奨退職がさらに推奨され人件費削減のツールとされかねません。また優秀な人材が流出する懸念もあります。

次に議案第50号についてです。
 この議案は総合支援法に位置づけられる「移動支援事業、「地域支援活動支援センター機能強化事業」「訪問入浴サービス」に関わる事業の利用者負担を5%から10%に引き上げる内容であり、障害者の生活に大きな影響を与えます。

次に議案第52号及び、議案第53号についてです。
 この2議案は休日夜間応急診療の移転に伴い、奈良市立診療所を施設の老朽化と利用者の減少を理由に廃止しようとするものです。今でもここ数年、年間1000人以上の利用者があり、また、奈良市職員の福利厚生の面から職員の健康管理を担うという意味でも役割を果たしてきました。奈良診療所に勤務する医師は奈良市の産業医となっていますが、診療所の廃止後は、常駐ではなくなります。これまで奈良市立診療所が担ってきた役割の検討や、また市民の意見をよく聞くべきですが、その経過もよく見えずいきなり4月1日に施行では周知期間も含めてあまりにも拙速です。
つぎに、議案第60号についてです。
 本議案は、関係法律の変更に伴い、市立高等学校の授業料の徴収を再開するため、規定を改め、授業料を不徴収としている特例条例を廃止しようとするものです。
 今回の変更で、公立高校の授業料不徴収制度が廃止され、高校生の授業料支援は、就学支援金制度に一本化し、その支給には所得制限が設けられます。これにより、すべての高校で有償教育が前提となります。
支援金の受給には、所得証明の提出が必要となり、申請の受付、公立高校での新たな事務の発生など、自治体、学校、申請する保護者の負担が増すことは確実です。所得制限の導入は無償教育によって教育を受ける権利を保障する世界の流れにも逆行しており問題です。

最後に、議案第1号についてですが、今年度の当初予算で、市長は、予算成立前に一部の予算を執行留保するという前代未聞の対応をしました。一部の会派からは「高く評価する」とのコメントも出されましたが、予算を成立させんがために、市民・議会を欺く「禁じ手」であり、わが党は厳しく指摘しました。結局、一番大きなJR奈良駅西口の土地は売却できず、「減額補正」が提案されています。
 市長は「予算を生み出すための方策として、このような手法については、来年度はあり得ない」と述べていますが、その「舌の根も乾かない」うちに、「老春手帳・入浴補助事業」にみられるように、「予算執行の中で考えていきたい」と述べ、マスコミも「市長の答弁内容は、予算案の可決を優先させる“パフォーマンス”にとどまっている状態」と批判の声が上がっています。予算を通さんがために「その場しのぎの手法」を使っての姿勢がここでもあらわになりました。
 今後、このような手法については改めることを厳しく指摘しておきたいと思います。

 以上で討論を終わります。